日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

【急性期のせん妄が3年後に与える影響】どんな障害が残るのか

急性期にせん妄を発症すると、長期的に身体・認知機能に影響するといわれていますが、具体的にどのような症状が問題となるのでしょうか。

そんな、せん妄の長期予後に関して、興味深い報告が届きました。この研究は、心臓外科術後にせん妄を起こした患者さんについて、術後3年の身体・認知機能について調査しています。その結果、術後せん妄があると、3年後にも身体機能と認知機能低下を認め、再入院率増加に関連しているということです。長期的な障害を少なくするためにも、ABCDEFバンドルなどせん妄を予防する対策が重要だと感じる研究です。

下記原典では、術後せん妄で起こる障害について、上記の障害のほかにも詳しくみるができ、参考になります。是非、ご覧ください。

Olga de la Varga-Martínez et al. Postoperative delirium: An independent risk factor for poorer quality of life with long-term cognitive and functional decline after cardiac surgery. J Clin Anesth. 2022 Dec 1;85:111030.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36463611/

この情報が皆さんの診療に役立つことを願っております。

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