質問
神経障害による痛みに対して、離床・リハビリはどのように進めればよいですか?
回答
神経障害の離床・リハビリで最も大切なことは、神経症状誘発肢位をとらせないということです。
神経にストレスをかけないために、評価では神経症状誘発肢位と緩和肢位を把握しておき、スプリントや装具などを用いて可能な限り症状緩和肢位をとることを指導します。
神経障害は外部からの刺激や、不良姿勢の継続による神経の圧迫、繰り返し動作による神経の摩耗によって、しびれや痛み、感覚低下、筋力低下などの症状が出ます。そのため、常に刺激を受けやすい神経を休ませる症状緩和肢位をとることが必要です。日常生活の活動時には神経症状誘発肢位とならない肢位での動作指導を行い、夜間はスプリントや装具で症状緩和肢位を保つようにします。
必要に応じて、日中もスプリントや装具で固定して神経の回復を促しましょう。例えば、手根管症候群では手首を曲げる肢位を避けるように、パソコン作業時には手首まくらを活用する、包丁使用は皮むき器やスライサーを活用するなど、姿勢の調整や道具の工夫を行います。肘部管症候群では肘を曲げた肢位や肘を圧迫する肢位を避けるように、クッションで肘を浮かしたり、机に前腕を置いたりして動作時の姿勢を設定しましょう。
握る、つまむ、指先の閉じ開きの筋力低下がみられる場合は、あわせて輪ゴムやスポンジなどを用いて筋力トレーニングを実施すると効果的です。是非、参考にしてみてください。
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