質問
動作時に息切れがひどいCOPD患者さんがいます。どのように指導したらいいですか?
回答
動作時には「フ―」と息を吐くようにして、動作と呼吸が同調するように患者さんに指導しましょう。
COPD患者さんは、気道の通り道が狭くなり、息を吐き切ることが難しいために、肺に空気が残っている状態です。動作時に、新しい空気を取り入れようと思っても、十分に息を吸うことができないため、息切れしてしまいます。そのため、肺に残っている空気を出し切るイメージで、細く長く息を吐くように伝えましょう。
たとえば、次のように離床時の動作と呼吸を合わせていきます。歩行では、歩き出す前に息を吸い、4歩歩く間、息を吐き続ける、次の2歩で息を吸う、階段昇降では、1.階段を昇降する前に息を吸う、4段上り下りする間に息を吐き続ける、.立ち止まって2秒間かけて息を吸う、などのように指導します。
ポイントは、上記のように歩数で呼吸のタイミングを強制すると、逆に苦しいと訴える患者さんがいるので、その場合は歩数は規定せずに、「呼吸を止めないで、吐く」と指導することです。更衣動作では、動作前に息を吸う、息を吐きながら服を着る、一つの動作後は休憩して息を整えてSpO2をチェックする、というように指導しましょう。
呼吸の指導とともに、息切れが起こりにくい姿勢のアドバイスも大切です。他にも、肩より手を上に上げたり、前かがみになったりすると息苦しさが増すため、食事や歯磨きの際には机に肘をついて行うなど、患者さんの生活スタイルに合わせて、動作方法や環境設定を確認していきましょう。
[呼吸アセスメントをシリーズで学べます]
呼吸アセスメント完全攻略マスターコース全3回
※3回まとめて申込みで3000円クーポンプレゼント
https://www.rishou.org/seminar/theory/x07-2024#/
[単回受講もできます]
10月5日(土) 10:00~16:10 ※2週間見逃し受講期間有り
【苦手を克服!酸素療法・人工呼吸器の基礎と呼吸アセスメント】
講師:飯田 祥 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/kokyukikei/r07-2024-2#/
11月9日(土) 10:00~16:10 ※2週間見逃し受講期間有り
【血液ガスデータの基礎と臨床応用が丸っとわかる講座】
講師:清水 翔三 先生 黒田 智也 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r119-2024#/
12月7日(土) 10:00~16:10 ※2週間見逃し受講期間有り
【臨床評価のポイント上級編 肺炎時の呼吸ケアと早期離床戦略】
講師:原田 博雅 先生 曷川 元 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r16-2024#/
[呼吸アセスメントと実践を書籍で学びたい方は]
実践!離床完全マニュアル2
見本ページはこちら▼▼▼
https://www.rishou.org/publication/kanma2#/
皆様の申し込みを心よりお待ちしております。
Tweet