日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.571 【慎重に進めるべき状態とは?】離床と栄養に関するQ&A

質問

低栄養でも離床はなるべく継続ということですが、離床を慎重に進めるべき栄養状態とはどのような状態か教えてください。

回答

複合的に考えるべきですが、1つの目安としてお勧めは、CONUT 値が5 以上の時は、負荷がかかる離床は慎重に進めるべきです。CONUT(Controlling Nutrition Status)は、2003 年のESPEN(欧州静脈経腸栄養学会)で発表された栄養評価法で、アルブミン、総コレステロール、リンパ球数の値をスコア化し、3つのスコアを足し算して求めた値を栄養指標として用いるものです。

CONUTスコアは、タンパク代謝、脂質代謝、免疫能を反映した指標で、栄養不良レベルは、正常、軽度、中等度、高度の4 段階に評価されます。5以上では栄養状態が不良のため、階段昇降など積極的な離床やリハビリは負荷となる可能性があるため、慎重に進めましょう。

栄養というとアルブミンなど、タンパク指標は気にしてみているという人は多いと思いますが、脂質代謝・免疫能とのバランスでみることも重要なので、参考にしてみてください。

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