日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.504 【呼吸苦はないのにSpO2が低い】呼吸アセスメントに関するQ&A

質問

離床中に呼吸苦はないのに、SpO2が低い患者さんがいます。どうすればいいですか?

回答

高齢者はSpO2の正常値が低くなるので、SpO2が低くても呼吸苦を訴えないことがあります。加齢によっての正常値は低下することが知られていて、80 歳ではPaO2は76mmHg 程度が正常値となっていて、これをSpO2に当てはめると93%から94%くらいです。離床の際には、SpO2 90%以下になる場合は、呼吸苦がなくても一度立ち止まり、呼吸状態をアセスメントしましょう。

また、高齢に加えて慢性呼吸不全の患者さんは、低酸素状態に身体が慣れて、SpO2が90%を切っても「大丈夫」といって、離床を継続する方がいます。どんなに症状がなくても、86%を下回ると、心虚血のリスクなどがあるため、86% 以下にはならないよう離床を行いましょう。

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