質問
失語症の患者さんのアセスメントは、コミュニケーションがうまくとれずに難しいと感じることがよくあります。どのようにすれば、うまく伝えられますか?
回答
失語症の患者さんは、重症度やタイプにもよりますが、言葉を聞いて理解することが苦手になっています。コミュニケーションをうまく行うコツはいくつかありますが、ここでは2つ紹介します。
1つは「待つこと」です。臨床では忙しいので、早口になったり、患者さんからの回答を急ぐ傾向があります。失語症の患者さんは、理解して返答するまでに時間がかかるので、質問をしたら、10~15秒くらいは待つようにしましょう。
もう1つは「ジェスチャーや文字を使う」です。失語症の患者さんは、言葉だけで理解することが困難になっているので、身振り手振りをしたり、文字など情報を増やして伝えることは有効です。コツとしては、ひらがなより漢字が理解しやすいことが多いこと、文字は短くすることです。漢字が理解しやすい理由には諸説ありますが、漢字は元々絵が変形して字になっているので、言語中枢だけではなく図形として理解ができるといわれています。
忙しい臨床の中でも、失語症の患者さんの状況を考えて、以上の2点を意識してコミュニケーションをとってみてください。
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