日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.431 【この二つは申し送りして欲しい!】退院後の離床を継続するコツ

質問

退院後もなるべく離床や活動を継続してほしいと思いますが、急性期から回復期・生活期への申し送りで気を付けるべきことを教えてください。

回答

申し送りの際に気をつけるべき点としては、「本人の好きな活動の情報」と「ADLや身体機能に関する詳しい情報」を特に意識しましょう。

回復期・生活期に移ってからは担当者が変わるので、まずは信頼関係(ラポール)の構築から始まります。この時に、本人の好きなことに関する情報が多いほど、早くラポールの形成ができ、早期離床につなげやすくなります。加えて、ADLや身体機能に関する詳細な情報も入っていると、急性期病院の対応をそのまま引き継ぐことが可能です。

また、意外と申し送られていないけれど重要な情報に、食事姿勢や本人の生活リズムに関する情報があります。例えば、今まで椅子座位だった方がリクライニング位で食事摂取すると、気道と咽頭喉頭の位置関係から誤嚥するリスクがあります。

また、夜間せん妄がある患者さんでは、刺激が多い部屋で過ごすとせん妄を悪化させる可能性もあります。

以上の2点を意識して、退院後に離床や活動を継続につながる申し送りを行っていきましょう。

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