質問
在宅酸素療法を行っている方の離床時に、息切れを訴え、SpO2の低下を認めたので酸素流量を調整したのですが、どのくらいの時間様子をみてアセスメントして改善の判断をすればよいでしょうか?
回答
1分から2分で改善しなければ、報告・相談を検討しましょう。立位や歩行など筋収縮を伴う離床では、酸素需要が高まって一時的に息切れやSpO2の低下を起こすことはあります。ただ、休憩しても改善が得られない時は速やかに報告して治療が必要となるので、どのくらいの時間、様子をみるべきかどうかは大切な問題です。目安としては1分から2分様子をみて、息切れやSpO2の低下が改善しない場合は報告すべきと考えます。
一つの根拠として、パルスオキシメーターを装着してから、酸素濃度を検出するのに、手指に装着すると約1分かかるといわれています(文献1)。逆にいうと、酸素流量を上げてすぐに判断するのではなく、安静にして酸素をゆっくり吸うように促してから、1分以上は待ってから、SpO2の低下が改善するか判断すべきということです。
離床で状態が悪化すると、本人はもちろん、我々も焦りますが、なるべく落ち着いて判断できるように準備しておきましょう。
文献1 E A Hamber et al. Delays in the detection of hypoxemia due to site of pulse oximetry probe placement. J Clin Anesth. 1999 Mar;11(2):113-8.
[回復期・在宅における呼吸アセスメントを学びたい方は]
12月18日(日) 10:00~16:10 ※2週間見逃し受講期間有り
モニター・検査データ不足の不安を解決
自信をもってケア・リハビリを行うための 回復期・在宅呼吸アセスメント講座
【講師】飯田 祥 先生
https://www.rishou.org/seminar/theory/r26-2022#/
皆様の申し込みを心よりお待ちしております。
Tweet