質問
統合失調症で離床に拒否がある患者さんの対応はどうしたらよいですか?
回答
統合失調症で離床やリハビリ拒否がある患者さんへの対応は、焦らずゆっくり見守る姿勢で関わるようにしましょう。
統合失調症の経過は、前兆期、急性期、消耗期、回復期の4つに分かれており、それぞれの時期によって特徴が異なります。意欲低下は特に消耗期で見受けられ、この時期では眠気が強い、体がだるい、やる気が出ない、といった状態に陥りやすいのが特徴です。消耗期でやる気がなくても、一般的にゆっくりと時間をかけて回復していくものなので、関わる側も焦らず良くなるのを待つ姿勢が重要です。
統合失調症の治療は、薬物療法と精神科リハビリテーションが基本で、抗精神病薬を服用しながらリハビリテーションを行う流れとなります。しかし、回復を焦る気持ちは本人にとって大きなストレスとなるので、本人のペースを尊重することが大切です。本人の気持ちが向いた時に備えて、好きな活動を用意しておきましょう。
また、陰性症状に加えて、幻聴や妄想といった陽性症状も離床拒否の原因となります。周囲から見ると、つい幻聴や妄想といった症状の側面で捉えがちですが、本人にとっては現実に起きていることなので、否定せずに受容的な態度で接することが重要です。そして、消耗期を終えると回復期へ向かっていき、ゆとりが生まれて周囲への関心が出てきます。今患者さんがどういう状態・障害の時期なのか、をしっかり見極め、患者さんに合った関わり方を選択していきましょう。
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