質問
脳梗塞に対する血栓回収術後と保存療法で離床のリスクに違いはありますか?
回答
違いはあります。血栓回収術後は、出血性梗塞や脳浮腫に気をつけましょう。
最近は脳梗塞の治療として、血栓回収術が行われることも増えてきました。
血栓回収術後は、脳血流が流れにくくなったところに、
手術によって血流が再開するため、血管が破綻して出血性梗塞を起こすリスクがあります。
また、出血は起こさない場合でも、
脳細胞への血流が急激に増えることによる脳浮腫の増悪に注意です。
実際に、血栓回収術後には急性脳浮腫を10.7%に認めたという報告もあります(文献1)。
出血性梗塞や脳浮腫が起こると、
意識レベル低下や麻痺の進行など神経所見の悪化を認めるので、
離床時に神経所見の悪化がないか確認しながら、慎重に進めましょう。
Tudor G Jovin et al. Thrombectomy within 8 hours after symptom onset in ischemic stroke. N Engl J Med. 2015 Jun 11;372(24):2296-306.
https://tinyurl.com/2yjfqptj
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