日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.333 【皮膚の動きをみる!】熱傷患者さんの関節可動域に関するQ&A

質問

熱傷患者さんの植皮後の関節可動域エクササイズはなにを気をつけて行えばよいでしょうか?

回答

熱傷患者さんの植皮後の関節可動域エクササイズは、植皮の縮む方向と皮膚運動学に注意することが重要です。植皮された植皮片は中心部分に集まるよう短縮します。

一方で、関節可動域制限を予防する、関節可動域エクササイズは、関節運動に伴って、皮膚が短縮部位と伸長する部位があります。この植皮された部位と、関節可動域エクササイズをする際の皮膚の動きを意識することがポイントです。例えば、膝関節を屈曲した場合は、膝蓋骨側は皮膚が近づいて、膝後面側は皮膚が離れるように動きます(写真)。この方向を理解することで、植皮に対するストレスと回避して、関節可動域エクササイズを行うことがポイントになります。

植皮直後は直接アプローチが難しいですが、ストレスと避け、皮膚以外の軟部組織の柔軟性を維持することが大切だと思います。参考にしてみてください。