日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.272 【いつみるの?夜でしょ!】尿量アセスメントに関するQ&A

質問

尿量のアセスメントが循環機能の把握に重要だとわかりましたが、夜間尿の多いとなぜリスクが高いのでしょうか。

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣

夜間尿が多いとリスクが高い理由は、「心機能が悪い」状態を反映しているからです。

詳しく説明していきます。心機能に問題がなければ、日中でも十分尿を出すことができます。しかし、心機能が悪いと、日中離床していると下肢に血流が溜まり、心臓に十分血液がかえってこない状態となります。それが、夜間臥床することで、下肢から心臓に血流がかえりやすくなり、結果として腎血流が増え、尿量が増加します。つまり、夜間尿が多い状態は、それだけ心機能が悪いといえるのです。夜間尿が多い目安は、1日の尿量の3分の1以上の量が夜間に出ている場合です。

尿量も大事ですが、“いつ”出ているのかにも着目してみてください。