日本離床学会 - 早期離床・看護・リハビリテーション

Q&A Vol.228 【離床につながるADLとは?回復期・生活期での活動促進のコツ】

質問

回復期や生活期では、ADLにつなげて離床を行うことが重要だということですが、具体的にお勧めの活動があれば教えてください。

回答

回答者:曷川 元、他 日本離床学会 講師陣

ズバリお勧めは「食事」と「排泄」です。どちらも特別なことを考えるのではなく、できるだけよくある環境でできるよう援助することが大切です。

「食事」ではベッド上ではなく、椅子とテーブルで食べるようにすることで足をついて、座位を促すことができます。足を床につけることは、足底に豊富にある感覚受容器を刺激して、覚醒の向上や立位への準備になります。

「排泄」は定時にトイレにいくことで離床を促します。特に、朝食後は、夜間の腸蠕動運動で排泄が行いやすいといわれるので、お勧めです。また、定時に離床することで生活のリズムを整えることができ、睡眠の改善や夕方の不穏が軽減したケースも経験します。

障害があるから特別な環境で離床するのではなく、できるだけ今までの生活に近い状況で離床を支援できるよう、心がけてみてください。