日本離床学会 第7回 全国研修会・学術大会

未来をつなぐ離床

〜臨床・研究・心の架け橋〜

 第7回全国研修会・学術大会は、離床を切り口に「現在と未来」、「医療者と患者さん・ご家族」、「臨床と研究」を、様々な架け橋をつなぐ講演が並びました。過去最高の充実した講演・演題数で、大盛況のうちに終了しました。

特別講演

多職種連携を円滑にする

ィズニー流コミュニケーション術

接客向上委員会&Peace 石坂 秀己 先生

ishizaka.jpg 離床を広げるキーワードの一つに多職種連携があります。ひとえに「連携」と言っても業務内容や文化の違う職種がコミュニケーションを取ることは、難しいこともあります。

 今年の特別講演では全国でディズニー流人材教育を推進している石坂先生に、人の心をつかむコミュニケーション術について解説いただき離床を広げるヒントを得ました。

 

教育講座

この1年の勉強不足はここで解消

の最新事情と離床のビデンスUp Date 2016

日本離床研究会 曷川 元 先生

2016_B_107katukawa.jpg 毎年恒例の教育講座、今年も最新の離床についての文献を紹介しました。今年急激に増えた論文をもとに、「将来のゴールを見据えたアプローチ」の具体策を提案されました。また、当会理事長が自ら海外施設との交流で得られた臨床現場での工夫や、チーム連携のコツを講演されました。

 

 

 

離床時に必須!

外な電図の落とし穴

 ~ 不整脈・12誘導・ペースメーカー~

原田 真二 先生 飯田 祥 先生

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iida.jpg  安全な離床を実行するためには、循環動態の安定は前提条件です。また循環の評価ツールの中で、心電図をよむことは重要なエッセンスです。今回、臨床でよく遭遇する不整脈を離床のリスクから階層化し、心電図波形判読、そしてバイタルサインやフィジカルアセスメントと併せた臨床判断をお二人の先生に講義いただきました。

 

治療と離床の

 ~ いつなの?医師が考える疾患別離床のタイミング ~

前橋赤十字病院 高度救命救急センター 劉 啓文 先生

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 近年、早期離床の効果は広く認知されているが、そのエビデンスは専門離床チームが主導する海外からの報告が多く、日本のICUの形に沿った「いつ」「どのようなタイミングで」「誰が」と言った問題を考える必要があります。今回、前橋赤十字病院 高度救命救急センター 集中治療科・救急科の劉先生に、日本の離床推進に必要な「プロトコール」の構築方法について講義いただきました。

 

 

急性期看護の根拠がわかる!

やったらこうなる に響くア集

筑波大学附属病院 ICU/ER 櫻本 秀明 先生

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 看護師が日常行うケア(陰部洗浄、動脈ラインやCVラインの定期的な交換など)は、ガイドラインでは取り上げられにくく、何が正しくて、臨床でどうしたらよいのか疑問に思うことも少なくありません。そこで今回、櫻本先生に大規模研究になりにくい部分、看護師の「日常のケア」にスポットライトを当てて講義をいただきました。

Academicセミナー

 今大会のテーマである「未来をつなぐ離床 〜臨床・研究・心の架け橋〜」から臨床と研究をつなぐセミナーが講演されました。研究の計画から発表まで、さらに論文の活用方法など、普段の臨床から疑問に考えていることを研究する機会になればと願っています。

 

研究法論

~ 計画立案から発表までのポイント ~

広島大学病院 診療支援部 リハビリテーション部門 對東 俊介 先生

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 研究と聞くと、「難しい」「忙しい」「他の誰かがするもの」と考えている人が多いですが、普段の臨床の疑問が研究をするヒントとなります。その研究の成果が目の前の患者さん・利用者さんに役立つことになります。難しいイメージの研究を身近なものに感じるため、對東先生に、研究の計画立案から発表までのポイントをわかりやすく講義いただきました。

 

 

献をヒントにした具体的な離床の進め方

 ~ エビデンスを机上の空論にさせないために ~

済生会八幡総合病院 丹生 竜太郎 先生

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 近年当たり前のように行われている離床について、離床の歴史から最新の文献 までたくさんのエビデンスを基に、臨床で活躍されている丹生先生から具体的な離床の進め方を講演いただきました。

 

 

 

論文の儀(臨床編)

 ~ 論文の見方、考え方、扱い方、そして後輩指導へ ~

北海道文教大学 理学療法学科 佐藤 明紀 先生

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 最新の知識や技術を得るために、興味のあるキーワードをWebで検索し、論文を読もうとした方は多いと思います。

 その論文をどのように自分の知識や技術に繋げるのか?今回は、論文の内容を効率良く理解する考え方、臨床への役立て方を佐藤先生に講義いただきました。

新企画 テーマ別 特別セッション

 2016年から始まった日本離床研究会ファシリテーターグループから、一般市民向けセッション、看護セッション、E-MATセッションが行われました。

 一般市民向けグループからは市民向けの離床パンフレット作成の紹介、看護グループからは何か他の業務をし「ながら離床」の提案、E-MATグループからはグループ結成・継続のためのリソースシートの提案をいただきました。

 

必要な時に知るでは遅い、から進める離床の考え方

 ~ 患者・家族に向けたメッセージ ~

一般市民教育グループ 

座長:森川 明 先生 演者:木下 正太 先生 唐澤 卓馬 先生 鶴 良太 先生

shimin.jpg  (左から)森川 明 先生 木下 正太 先生 唐澤 卓馬 先生 鶴 良太 先生

 医療従事者だけでなく、広く一般の方々に対して、“離床”の必要性を提言するために活動しています。今回その第一歩として、入院常識の中に、自ら離床する意識を持ってもらうために、離床リーフレットを作成しました。今回は、離床リーフレットの紹介と活用方法について紹介いただきました。

 

患者さんの顔のために

~ 日々の看護ケアを離床につなげよう ~

看護グループ

座長:大城 祐樹 先生  河合 佑亮 先生 

演者:木村 睦美 先生 小野 由希子 先生 楠 麻衣 先生

コメンテーター:見波 亮 先生

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 (左から)大城 祐樹 先生  河合 佑亮 先生 見波 亮 先生

 医療従事者の中の“看護師”の強みは、入院している患者さんに、最も長い時間そばに寄り添い、タイムリーにケアができることです。日々のタイムリーなケアの中に、離床の原石が隠れています。今回は、多施設で実践されている、看護しながら離床に結びつける「ながら離床」が紹介されました。

 

施設の規模を越えてつながろう

~ E-MATがチーム連携を変える ~

E-MATグループ

座長:柳 和希 先生 演者:高橋 雄己 先生 中村 昌孝 先生

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 (左から)高橋 雄己 先生 中村 昌孝 先生

 昨今、医療機関でのチームコラボレーションの必要性が注目されています。当会では2015年にE-MAT(離床チーム)を発足しました。今回はE-MATがある施設とない施設から、チームの有無による現場の声とチームコラボレーションを開始するコツについて講義いただきました。

多彩な形式を取り入れた 学術発表

 離床に関連した、合計11演題の口述発表が行われました。演者と座長のポジティブな質疑が交わされました。

 ポスター発表では離床に関連した合計10の演題が行われました。座長を2名配置し、演者と聴講生間の積極的な議論が交わされました。

  毎年恒例であるツイートセッションは、合計6題の発表が行われました。日頃の臨床の悩みをツイートしてもらうと、日本離床研究会がポスター作成し、学会当日に活発な意見交換と座長から直接アドバイスがもらえる。さらには、学会後、当日のアドバイスをまとめた特別なアドバイス用紙が送られてきます。

 口述/ポスター発表の敷居が高いという方は、まずは次回の学会でツィ―トしてみませんか?